2016年9月1日木曜日

指揮者オーケストラ

指揮者から聞いた話。


指揮者連盟とかなんとかっていう集まりがあるそうで。
指揮者という肩書きを持つ人達は大概
何かしらの楽器を副科で勉強してきているので、
オーケストラの楽器が何か出来る人が多い。
その、上手いか下手かは別の話。
弾けりゃぁ指揮者になってねーよって話。
・・あ、言いすぎた。

そう、ある時その指揮者連盟とかなんとかで
指揮者オーケストラが結成された事があった。
指揮者という人達は普段指揮者同士で関わりは少ない、
でも上下関係とかなんとかは割とあるものなんです、
ゴマ擦っといたら仕事貰えるとかもあるらしい。

とある巨匠指揮者はハープを演奏する人だった。
ハープはバイオリンの一番後ろの人の後ろで演奏する楽器。
いやしかし!
大先生をそんな後ろの方で演奏させるわけにいかない!
と、意味不明な事を考えるのがこのマエストロ集団。
大先生はやっぱり一番目立つ指揮者の隣で!
とゴマ擦り合うも、いやいやそこはソリストの立つ場所、
いくらなんでもそこはおかしいでしょ?という事で
少し下がってバイオリンの2〜3プルトの隣あたりに配置された。
ゴマスリマエストロ達の考える事は謎過ぎる。
いや、とりあえずそれは置いといて。

さて。
普段、音なんか全然出さずにスコアとにらめっこしている彼ら、
急に自分のパート譜だけ見て、しかも別に得意じゃない楽器、
演奏するのが精一杯な上に、いつもメロディばっか聞いてるから
自分がメロディじゃなかったらもう全然どこ弾いてんだかわかんない。
大先生の隣になってしまったバイオリン担当指揮者が聞く、
「先生、スコアお持ちですよね!今どこやってるかわかりますか?」
大先生がゆっくり答える。

「スコアあるから見てみようか。
 ところでバイオリン担当指揮者くん、今どの曲?」

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